時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

二重国籍は治安・公安上も問題では?

 民進党の代表選が終了したとはいえ、村田蓮舫議員の二重国籍問題は終息からはほど遠く(本ブログでは、公人は本名を名乗るべきとする立場から、村田蓮舫議員と表記しました…)、二重国籍に関する疑問や論点は広がる一方です。本日の記事では、二重国籍の治安・公安のリスクについて書いてみたいと思います。
 
 以前、日本国の行政当局等が、特定の自国民に関して諸外国に対して国籍を照会をしても、プライバシー保護の観点から、情報を得ることがなかなかできないとする記事を読んだことがあります。村田代表については、台湾当局からの情報提供があったため、台湾籍が残されている事実が判明しましたが、この記事が事実であれば、二重国籍の調査には、相手国政府の協力という高い壁があるようです。そして、仮に、二重国籍、あるいは、重国籍の調査が困難であるとしますと、犯罪や外国の工作活動に利用される可能性は極めて高くなります。二重国籍犯罪者の海外逃亡は容易となりますし、酷いケースには、背乗りにも使われるかもしれません。例えば、A国出身者のXという人がB国で国籍を取得し、二重国籍状態となった場合、A国、あるいは、B国のどちらかで、別人であるYがXに成り済ますこともあり得ます。つまり、A国とB国で、XとYの二人の人物が同時に存在することもあり得るのです。こうしたケースでは、当然に、別人が工作員として活動する可能性もあることでしょう。

 日本国の国籍法では二重国籍は認められていませんが、現実には、30万から40万もの二重国籍者が存在しているとしますと、このリスクは無視できません。二重国籍については、治安・公安の側面からの対策も必要なのではないかと思うのです。

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