時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日台関係重視論への疑問-蓮舫代表批判は止めるべき?

 昨日、ネット上で、民進党蓮舫代表が台湾籍を保持してきたことから、日台関係の重要性に鑑みれば、蓮舫代表批判は止めるべきとの意見を目にしました。これ以上、蓮舫代表を追求すれば、日台関係が損なわれると…。

 日台関係が重要であることは言うまでもなく、特に対中国を軸とした日台の安全保障上の協力関係は、アジアの将来を左右しかねません。日本国民の多くは、この現実をよく理解しており、蓮舫代表批判は、蓮舫代表個人、並びに、民進党批判ではあっても、台湾批判ではないのです。むしろ、台湾籍とはいえ、父祖の出身地が中国大陸であり、北京大学留学の経験からか、中国寄りの発言が目立つ蓮舫代表に対しては、背後に中国が控えているのではないかとする警戒感の方が強いとも言えます(中国政府も好意的な論評を公表…)。

 加えて、蓮舫代表の行為に違法性が疑われている限り、追求を停止するということは不可能でもあります。追求を止めるということは、超法規的な措置を求めることと同義ですが、仮に、外国籍を理由に違法行為が特別待遇を以って許されるならば、国家と国民の安全や治安をまもることは最早できなくなります。仮に、蓮舫代表に対する超法規的な措置が前例ともなれば、国民に隠れて中国、韓国、北朝鮮等の外国籍を有する政治家が、同様の措置を求めることとなりましょう(発覚した後になって、外国籍から離脱すればお咎めなし?)。

 日本国は、法治国家でありますし、疑惑の対象が政治家であればこそ、法を曲げることはできないはずです。むしろ、日本国が法治国家を貫いてこそ、台湾の人々も、日本国という国を信頼するのではないでしょうか。

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