時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

蓮舫代表の国籍問題は国会で調査を

 民進党蓮舫代表については、二重国籍問題に留まらず、そもそも、国籍を選択していなかった疑惑までもが浮上しています。野党党首ともなれば、首相に就任する可能性もありますので、国会が適切に対応しませんと、日本国民の政治家に対する不信感は深まるばかりとなります。

 国会における対応としては、第1に、国政調査権に基づいて、両院は調査を実施することができます(憲法第62条)。証人の出頭や証言、並びに、記録の提出を求めることができますので、不明な点を明らかにすることができます。国会議員自身が調査対象となりますので、臨時に第三者機関を設け、中立・公平な立場から調査を実施するのも一案です。

 第2に、調査の結果、仮に蓮舫代表の議員資格に問題があることが発覚した場合、憲法第55条に基づいて、両院は、資格争訴の裁判を行うこともできます。もっとも、国会の裁判権に拠らなくとも、公職選挙法その他の法律違反により、自動的に資格が取り消される場合も想定されます。

 第3に、国籍に関する問題は、民進党蓮舫代表に限定されているわけではありません。他にも多数の二重国籍者等が公職に就いているとする指摘もあり、日本国の政治を根底から揺るがしかねない問題です。また、推定では30万人から40万人とされる二重国籍者の実態も不明です。国会法では、参議院における調査会の設置を定めていますので、蓮舫代表に限定せず、国籍に関する全般的な調査を調査会に委ねる必要もあるかもしれません。

 政治における国籍問題は、国家の独立性や民主主義の根幹にも関わります(外国、あるいは、外国人支配になりかねない…)。極めて重要な問題なのですから、政治家は、逃げずに真正面からこの問題に取り組むべきと思うのです。

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