時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

蓮舫代表の戸籍謄本提出拒否問題-疑惑は”隠す”と増大する

 民進党蓮舫代表は、自身の国籍未選択疑惑について、証拠となる戸籍謄本の提出を拒否したそうです。”個人的な問題”と説明したそうですが、政治家は公人ですので、この言い分で世論が納得するとも思えません。
 
 ところで、蓮舫代表は、”隠す”という行為が、他者によってどのように受け止められるのか、理解していないように思えます。隠してしまえばこれ以上追求されず、沈静化できると考えてのことなのでしょうが、現実には、その期待とは逆になりがちです。何故ならば、一般的な人の心の動きからしますと、ある人が隠した時点で、”隠す理由がある”と確信するからです。国籍未選択疑惑において氏が”隠す理由”とは、戸籍謄本に疑惑が事実である証拠が記載されている、ということになるのでしょう。オバマ大統領や小野田議員のように疑惑に対して証拠を以って自らの潔白を証明しようとはせず、個人的な問題として逃げ切ろうとしますと、疑惑は、消えるどころか、倍増することになるのです。

 おそらく、たとえ蓮舫代表が、実際には国籍選択を済ませていたとしても、隠したことによって、国民の多くは、90%ぐらいの確率で蓮舫代表は国籍未選択状態にある、即ち、日本国籍がないと考えたのではないでしょうか。蓮舫代表は、政治家であるならば、国民が自らの行動をどのように理解するのか、その心理にまで思い至るべきではないかと思うのです。

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