時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

二大政党制もサンドウィッチ戦略か?

 ジョージ・オーウェルの『1984年』に描かれている世界は、ネオ・ユダヤ人の理想なのではないかと思えます。ソ連邦をモデルとしたとされていますが、独裁を容認する共産主義体制のモデルは、マスクスの頭の中での空想とは思えません。

 マルクスは、ドイツのトリアで生まれ、人生の長きをロンドンで過ごしましたが、当時の時代精神でもあった啓蒙思想とは対極にある説を唱えています。啓蒙思想自体は、古代ギリシャ・ローマの哲学や思想に源流が求められ、個人としての人間性を礼賛し、人々を自由な世界に解き放つ役割を果たしています。フランス革命をも引き起こしたわけですが、実に不可解なことに、この革命は、ロベスピエールによる恐怖政治を帰結し、そして、ナポレオン独裁体制をも準備するのです。

 ここで、仮に、啓蒙思想を梃にして自由を獲得したネオ・ユダヤ人勢力が、この自由を一般の人々に広げないために、何らかの仕組みを要したと、考えるとどうでしょうか。恐怖政治もナポレオン独裁もその一環にあり、そして、マルクスの登場は、一般の人々の権利や自由の抑制を正当化するための理論武装であったかもしれないのです。共産主義の平等とは、自由を打ち消すための対抗スローガンであり、実際の統治体制は、アッシリアペルシャといった古代帝国、そして、中国大陸における征服王朝をモデルとしているかもしれないのです。

 もちろん、これは仮説に過ぎませんが、あるいは、これまで本ブログにおいて倉西裕子が指摘してきたサンドウィッチ戦略とは、二大政党制をはじめとして、政治おける左右の対立も、実のところは、この戦略のための道具であった可能性を示しているともいます。国民に選択肢のない現在の行き詰った政治状況も、こうした戦略を仮定すれば、説明が付くかもしれないのです。

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