時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ヴィクトリア女王夫妻は共にユダヤ系非嫡出?

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。ユダヤ人の排他性とヴィクトリア女王問題をめぐり、英紙『デイリーメイル』のオンライン版にて、興味深い記事を見つけました。
 
それは、ヴィクトリア女王とその配偶者であるドイツのザクセンコーブルク家出身のアルバート公の両者はともに庶子であり、アルバート公は、その母とザクセンコーブルク家の侍従であったユダヤ人のマイヤーンBaron von Mayernとの間に出生した庶子であるという記事です。

マイヤーンは、洗練され、音楽好きで理知的な人物であったそうですが、仮に、この記事の信憑性を認めますと、ヴィクトリアも実の父は、ネイサン・ロスチャイルドというユダヤ人、アルバート公の父もユダヤ人であることになり、19世紀において英王室の血筋が、一挙に、ユダヤ化したことになります(英紙『デイリーメイル』は、ヴィクトリアの実の父は、イギリスの軍人で、ケント公爵家の執事となっていたサー・ジョン・ポンソンビー・コンロイ(英: Sir John Ponsonby Conroy, 1st Baronet, KH17861021 - 185432日)氏であるとしていますが、ヴィクトリア女王の容姿からは、実父であるとは考えられえず、やはり、ネイサン・ロスチャイルド、もしくは、ロスチャイルド家の人物であろうと推測されます)。
 
そこで、ヴィクトリア女王の母のマリー・ルイーゼとアルバート公の母のルイーゼは、ともにザクセンコーブルク家の一員であるという共通点があることが注目されてきます。コーブルクにつきましては、本年2月11日付本ブログにて、以下のように述べました。

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マリー・ルイーゼは、コーブルクというドイツの一公国の出身です。コーブルクは、キリスト教ヨーロッパ世界にありまして、特異な存在であったようです。
 
1430年以降、コーブルク市の市章は聖マウリティウスという黒い肌を持つネイティブ・アフリカンの肖像となっております。その由来は不明のようですが、黒人を市の守護神としていることは、イエズス会の黒マリア信仰を想起させます。
 
また、コーブルクには、1473年に建設された聖ニコラウス礼拝堂(St. Nikolauskapelle)がありますが、1529年からは福音派の礼拝堂、1806年からはカトリックの礼拝堂、1873年から1932年の間はユダヤ教シナゴーグとして使用されています。この教会はおそらく、シナゴーグに改装されたドイツ唯一の教会であろうと推測されているそうです。
 
すなわち、ヴィクトリア女王の母方の出身地は、イエズス会ユダヤ教との関連の強い地域であったと推測され、ここにも、ネオ・ユダヤ人組織の英国における勢力拡大の一因を認めることができるのです。
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このようなコーブルクの歴史的背景から、ヴィクトリアとアルバートの婚姻によって、「黒いユダヤ人」の国際組織、すなわち、イルミナティーによって英王室は、完全に‘乗っ取られた’に等しい状態であったと推測することができます。英王室の事例にも見られるユダヤ人の排他性問題は、今日、世界が抱える様々な問題を考えるにあたり、重要な論点となるかもしれません。

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(続く)