フランス革命の「表」と「裏」
今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。フリーメイソンの目的は、人間の理性・知性、博愛主義にもとづき、自然法としての人々の基本的権利を互いに尊重しあう理想の文明社会を築くことにあり、一方のイルミナティーの目的は、人類の非文明化・動物化・家畜化(イルミナティーのメンバー以外の全人類の家畜化)ですので、両者の目的は、真逆であると言うことができます。
1776年以降、フリーメイソンは、この真逆の目的を持つイルミナティーによって乗っ取られ、フリーメイソンの活動が、「表」はフリーメイソン、「裏」はイルミナティーの活動となってまいりますと、その活動の進んだ先の結果は、やはり「裏」の目的に沿ったものとなってしまったようです。その典型が、フランス革命の混迷であるかもしれません。
自由・平等・博愛をスローガンとし、圧政者からの開放を謳ったフランス革命は、フリーメイソンの強い影響下のもとに発生したとされておりますが、その結果が、ジャコバン独裁という極めて残虐で野蛮な圧政社会へと向かったことはよく知られております。このことは、フランス革命を牽引したフリーメイソンが、「表」としては、人間の理性・知性、博愛主義にもとづき、自然法としての人々の基本的権利を互いに尊重しあう理想の文明社会を築くことをスローガンとして掲げながら、その一方で、「裏」として、すなわち、イルミナティーとして秘かに、人類の非文明化・動物化・家畜化を進めていたという理由によって説明できるかもしれません。
チャールズ・ディケンズCharles John Huffam Dickens(1812年2月7日 - 1870年6月9日)の『二都物語A Tale of Two Cities』において、その実体が詳しく描写されているカルマニョールCarmagnole
(荒くれ男と荒くれ女から構成される奇抜な服装で踊りながら練り歩き、善良な市民を残忍な方法で次々に殺害してゆき、‘人民裁判’においても、無実の人々を次々にギロチン台へと送ったフランス革命期の謎の組織)こそ、「裏」の活動のための組織であったと推測することができるのです。すなわち、フランス革命は、三部会の開催要求など、知性・教養ある貴族・知識階層を中心とした穏健な国制改革から、突然、ギロチンに象徴されるような暴力主義へとその向かう方向が転換させられた背景には、「裏」があったと考えることができるのです。
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(続く)