時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

穀物価格上昇は休耕地活用のチャンス

 長引く減反政策の影響もあって、日本国の水田の多くが休耕地として放置されている言います。地方と都市との経済格差も政策課題として挙がっていますが、休耕地の有効利用も、地方経済の活性化策に繋がるのではないか、と思うのです。

 しかも、現在、石油価格の高騰が続く中、穀物といった農産物がバイオ・エネルギーの原料となることから、穀物価格もまた上昇傾向にあります。つまり、休耕田をバイオ用穀物の生産に振り向けるとしますと、増産しても価格に影響なく消費されることが期待できるのです。

 この政策は、幾つかの点でメリットがあります。
1)耕地の有効利用
2)農業分野での雇用の創出(地方の活性化)
3)国産エネルギー資源の確保(バイオ・エネルギー)
4)温暖化ガス対策
5)世界的な穀物不足の解消
6)エネルギー資源の争奪戦の緩和・・・

 EUなどでも、穀物の作付を増やす政策に転じてきており、穀物の使い道が食料に限定されなくなったことを考えますと、穀物は、いくら生産してもよいはずです。休耕地の活用は、資源の乏しい日本国にあっても、一石二鳥以上の効果があると思うのですが、いかがでしょうか。