時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

新銀行東京は政治から分離を

 新銀行東京への追加出資については、本日、都議会の委員会で採決される予定と報じられています。自公両党は、監視組織の整備などを条件に賛成する方針とのことですが(本日付産経新聞朝刊)、最も効果的な方法は、政治からの制度的な分離ではないか、と思うのです。

 そもそも、公的な機関が金融業を担うことについては、私見としては適切ではないと考えるのですが、その問題はここでは措くとしましても、このまま、議員の口利きや斡旋が可能な状態で新銀行東京の経営を続けたとしても、再び、同じ過ちを繰り返すことになることが予測されます。累積赤字の最大の原因は、おそらく、当銀行の融資が、政治的利権と化し、収益性を無視したモラル・ハザードを起こたことにあるのでしょう。ですから、経営を再建するためには、新銀行東京の独立性を高め、制度的に政治から分離を図らなくてはらなないと考えるのです。

 もし、この分離ができないようでしたら、やはり、新銀行東京は、解散を含めて抜本的な見直しが必要なのではないでしょうか。