時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

公正取引委員会は市場の守護者

 家電量販店のヤマダ電機が、公正取引委員会から独禁法違反の廉で、排除措置命令を受けることになりました。メーカー側の16万人を”ただ働き”させた優越的地位の濫用が問題となったのですが、これは、平たく言いますと、ヤマダ電機の”業界第一位”なる座は、”ずる”によるものであったと断罪されたことになります。

 市場では、ルールに基づいて、開かれた自由な競争が行われれるていなければなりません。もし、不公正な手段によって競争が歪められたりしますと、競争の結果は、”ずるをした者勝ち”になってしまうのです。これでは、不当に市場から締め出されたり、不利益を被る事業者が現われてしまいまい、競争自体が意味を持たなくなってしまいます。ヤマダ電機は、16万人をただ働きさせることによって人件費を浮かせ、その分、他店よりも安価で製品を小売りしたのですから、明らかに、競争の公平性に反する行為を行ったのです。いわば、優位な地位の上に胡坐をかいていたことになります。

 市場が本来のメカニズムを発揮するには、こうした悪しき行為を取り締まる機関が設けられていなくてはなりません。そうして、公正取引委員会こそ、独立かつ中立的な立場から、市場の競争秩序を守る守護者の役割を果たしているのです。ヤマダ電機が排除措置命令を受けることになったのも、公正取引委員会の独立性あってのことではなかったのか、と思うのです。

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