時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国のドル買い介入は世界を救うか

 本日、ついに日経平均株価が952円下落し、円高も一時1ドル100円を切ったと伝えられています。日本国は、輸出依存型経済ですので、海外市場の景気後退と円高の亢進による輸出不振への懸念が、株式市場での大幅下落につながったようです。

 ところで、日本国政府は、急激な円高を抑え、ドルの下落を押し止めるために、円売りドル買い介入を行うべきなのでしょうか。これは、実は、大問題なのかもしれないのです。もし、アメリカ発の金融危機が収まらず、加えて、ドル危機が発生するとしますと、世界経済は、1929年の大恐慌に匹敵するような連鎖的な大不況に陥るかもしれません。世界恐慌では、各国とも失業者であふれ、政情不安も発生し、その結果、第二次世界大戦への導火線が引かれたことはよく知られています。もし、日本国が、ドルを買い支えることでこの事態を避けることができるとしたら、ドル買い介入は、世界経済を救うことになるかもしれません。(ドルは、円に対してのみ上昇しているようで、他の通貨に対しては、ドル高を維持しているようです。このため、この心配はないようです。10月8日修正)

 しかしながら、日本国に、十分な介入資金がなく、また、ドル売りの勢いが強すぎたり、投機筋との闘いなりますと、努力の甲斐なく日本国も沈没する憂き目にあるかもしれません。もし、能力があるならば、躊躇せずに介入すべきでしょうし、もし、リスクが高すぎるならば、別の手段を考えるべきなのかもしれません。


 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>