時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

悪質な生活保護ビジネスにストップを

 昨晩、NHKで報道されたクローズアップ現代によりますと、最近、生活保護を利用した悪質なビジネスが蔓延しているようなのです。昨晩の放送では、高齢者を対象とした介護施設が取り上げられておりましたが、以前には、若年や壮年の生活保護者の問題も扱っておりました。この問題は、社会保障政策にもかかわりますので、何らかの対応策を講じるべきではないか、と思うのです。

 悪質な生活保護ビジネスとは、生活保護を受けている人々を自らが経営する施設に住まわせ、生活保護の支給から家賃や食費を払わせる一方で、その大半を自らの懐に納めてしまうというものです。”悪質”と表現されるぐらいですから、劣悪な部屋と食事しか提供されません。昨晩の番組で特に驚いた事実は、その悪質施設は、行政側が斡旋したということです。本来、取り締まりや監督を行うべき立場にある行政側が、悪質な業者と癒着していたとなりますと、これは、行政の信頼にかかわる忌々しき問題です。

 不思議なことに、同番組では、組織であることを示唆しながらも、この悪質な業者の素性や名称を明らかにしておらず、一体、どのような組織なのか、皆目見当がつきません。もしかしますと、宗教団体や暴力団と言った組織が関与しているかもしれず、行政側の斡旋の経緯も不透明です。景気の悪化に伴い、今後とも生活保護の受給者が増えることが予想されておりますので、悪質な業者の取り締まりを強化し、必要とあらば、国民に悪質業者の名称を公開するなど、注意を呼びかけるべきと思うのです。

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