時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マスコミのレベル・アップが政治を救う?

 日本国の政治の現状を見てみますと、目下の不況も手伝って様々な問題が山積しております。それにもかかわらず、マスコミが報じる政治報道は、権力争いか、スキャンダル、あるいは汚職といった内容がほとんどです。この状況から思いますに、日本国の政治を救うために必要なことは、まずは、まっとうな政治論争ができる健全で知的なマスコミの育成なのかもしれません。

 そもそも、日本国の政治の質が低下した原因は、マスコミの側が、国民の関心を引きつけるような政治論争や政策議論ができるほどの力量を失ったからではないか、と思うのです。むしろ、戦前の方が、地方遊説を行なう弁士などもいて、国民が、天下国家を論じるような政策論議に沸いたものです。国民は、新聞の情報に敏感でしたし、何よりも政治に関心を持っていたのです。現在のマスコミは、国民が必要とするような情報を提供しないばかりでなく、衆愚化を推進しようとしているようにさえ見受けられます。

 マスコミの力量の低下が政治の質をも低下させ、さらに、それが国民の無関心に繋がっているとしますと、日本国の政治は、何時まで経っても改善されることはありません。国民もまた、マスコミに対してレベル・アップを求めるべきと思うのです。

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