時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

伸びやかな国柄を目指そう

 今日は、5月5日のこどもの日です。男の子の成長を祝う日なのですが、昨年来の金融危機の影響もあってか、日本国内にはどこかしら閉塞感が漂い、子供達も大人達も、どことなく活力を失っているように見受けられます。この閉塞感の原因は、一体、どこにあるのでしょうか。

 閉塞感をもたらす原因はたくさんありますが、新しいことにチャレンジしてゆく精神や時代を切り開く才能が、社会の中で上手に生かされていないことが挙げられます。例えば、テレビの番組では、不思議なほどにいつも同じ顔ぶれが並んでおり、視覚を通して、国民に停滞感をもたらしています。この現象は、特定の宗教団体の所属者を採用しているからとの指摘もあり、もしかしますと、テレビの世界には、排除の力が働いているのかもしれません。こうした事情は、マスコミに限らず社会の至る所にあり、国民の中に遍在している伸びゆく才能や前向きな意欲に対する重石ともなっているのです。

 グローバル化とともに開放性が声高に叫ばれる一方で、国内を見渡してみますと、逆に閉塞感が強まっているという現状は皮肉なことです。政府も国民も、今一度、自らがよって立つ制度や仕組みを見直して、将来に向けて、伸びやかな国柄を目指すべきと思うのです。

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