時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

鳩山体制の成立―混迷する政界

 昨日、民主党では小沢氏に代わって鳩山由紀夫氏が党代表に選ばれました。新代表のモットーは、二大政党制を意識した政権交代を目標に掲げているようですが、今回の代表交代は、日本国の政治に混迷をもたらしたようにも思えるのです。

 昨今の両党の政策を見てみますと、自民党民主党も、基本的には”ばらまき”路線であり、小沢代表の時代にあって、民主党の”ばらまき”傾向はさらに強まったとも言えます(農家への支援強化による集票戦術・・・)。かつて自民党に所属していただけあって、小沢代表の手法は、自民党の政策を彷彿させるものでした。この時代の両党の接近に加えて、鳩山氏の掲げる”友愛”は、さらに民主党の政策を見えにくいものとしたようです。政治に”愛”をと叫ばれても、それが政策として具体化されるとしますと、誰に、どのような”愛”を示すのか分からないのです。もしかしますと、鳩山氏は、かつて”日本列島は日本人だけの所有物ではない”と発言されていますので、愛国心だけを抜かした”愛”なのかもしれません。

 結局、小沢代表の時代以上に、鳩山氏の登場で、民主党の政策上の特徴はさらに見えにくくなったようです。選挙に際して民主党がどのようなマニフェストを掲げるのか分かりませんが、国民にとりましては、イメージ先行のアピールは、むしろ、政治的選択を難しくすると思うのです。

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