時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

大阪証券取引所は時代に逆行している?

 本日の新聞報道によりますと、大阪証券取引所では、原油先物に連動する上場投資信託ETF)の解禁に踏み切るそうです。金融危機の発生原因が”投機”行為にあったことを考えますと、この決定は、時代に逆行することになるかもしれません。

 金融危機発生の直前まで、投機行為により原油価格が異常な高値にまで上昇したことは記憶に新しいところです。結局、資源バブルは崩壊し、金融危機にさらなる拍車をかけることになったため、今日では、投機の規制が論じられこそすれ、積極的に投機行為を煽る政策は影を潜めてきました。しかしながら、ここにきて、大証は、原油先物という、経済全体を投機の危険性にさらす可能性のある商品に対して、ETFを認めると言うのですから、正気の沙汰とも思えません。

 投機による原油価格の高騰は、”百害あって一利なし”であることは、既に歴史が証明したのですから、再検討を願いたいところです。もし、それでも先物を許可するならば、リスク・ヘッジの目的に限定すべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>