時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マニフェストに優先順位を付けては?

 衆院選を控え、各政党とも国民の歓心を買うよう、マニフェストの作成に余念がないようです。とかくに選挙公約は、”大盤振る舞い”となりやすいのですが、全ての公約を実行に移すとなりますと、財政破綻の引き金となったり、あるいは、増税を不可避とするかもしれません。そこで、予算を要する政策については、マニフェストに優先順位を付けてはどうかと思うのです。

 先日、アメリカからカリフォルニア州の財政が破綻した、とするニュースが飛び込んできましたが、財源には限りがありますので、わが国でも同様の事態が発生する可能性があります。ここで、もし、執行すべき予算に関して優先順位を付けていたならば、財源が枯渇した時点で、優先順位の低い政策の実施を見送り、破綻を回避できたかもしれません(順位付けでなくとも、優先マークを付けるとか・・・)。あるいは、歳入の状況に合わせて、支給額や支給率を調整する旨をマニフェストに記載することでも、財政危機を緩和することができます。

 不況下にあって、法人税を始めとした歳入の大幅な減少が予測されている中で、有権者の票を目当にして、政党だけが、歳出削減どころか拡大に熱心であることは問題です。選挙の仕組みに少しばかりの工夫を加えるだけで、財政が一方的に悪化するメカニズムを是正することができるのではないか、と思うのです。

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