時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

円安のために日銀はゼロ金利に?

 最近の円高傾向の背景には、各国中央銀行政策金利差があるとしますと、日銀が、FRBと同じく0金利にすれば、相場の流れは円安に向かう可能性があるのではないかと思うのです。

 そもそも、日本経済の現状に鑑みますと、円高となる要素には乏しく、昨今の急激な円高は不自然と言えます。それでは、どうして円高になるかと申しますと、それは、金融機関が、各国中央銀行金利差を利用して、キャリー・トレードを行うからです。各国の中央銀行政策金利差によって、マネーの流れに変化が起きることはよく知られております。現在の円高ドル安も、日銀とFRBとの間に0.1%の金利差があるため、この金利差を利用した円買いドル売りのキャリー・トレードが活発に行われているのです。

 為替市場への政府介入なくして、円高を是正したいならば、日銀の政策金利を0にして、キャリー・トレードを抑えることも、一案とは言えそうです。ただしかし、今回の円高は、過去にFRBが高金利政策、日銀が低金利政策を行っていた時期のキャリー・トレードに伴う円建ての資金の返済のためとの見解もあり、金融機関の実情を分析したうえで、真の原因を特定すべきと言えるかもしれません・・・。

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