橋下知事は追従者か告発者か

　昨日、大阪府の橋下知事が、民主党の小沢幹事長に対し、政治を陰で動かす”すごい人物”といった旨の発言をしたとの報道がありました。この橋下知事の発言の真意によって、知事自身の評価も左右するように思うのです。

　もし、知事が、小沢幹事長を持ち上げるつもりで、すごいと評価したならば、そこには、独裁者に呼応して拍手を送る卑屈な追従者の姿があります。大抵の場合、こうした追従者は、独裁者に雇われた子分であることが多いのですが、両者の関係は、持ちつ持たれつになり、協力して独裁者礼賛の構図をつくろうとします（他の人から見ますと、この光景は、何とも不愉快なものですが・・・）。一方、もし、橋下知事の意図が、小沢氏が陰で政治を動かしていることを強調することで、民主主義の危機を国民に知らせることにあるならば、知事の姿は、独裁を指摘した告発者となります。

　独裁者は、本人、ひとりだけで出現するものではななく、その周辺には、必ず、独裁者を祭り上げる取り巻きがいるものです。おべっかを使い、無条件に拍手を送る取り巻きあってこそ、独裁者は、他の国民に対して高みから支配者として君臨することができるのです。願わくば、橋下知事の発言の真意が、後者であることを祈るのみです。

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