時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

菅首相―今度は原発輸出の突然停止か

 菅首相浜岡原発の突然の停止により、電力供給危機は、東電の管轄地域を越えて中部地方にも広がりました。次なる菅首相のテロ的行為の標的は、玄海原発の再稼働を止めることであり、その方法としてストレステストを課すことでした。この結果、九電のみならず、全ての停止中の原発の再稼働を止めてしまい、電力供給不足は、全国レベルの問題となったのです。

 そうして、ついに、国内の”脱原発”では飽き足らず、菅首相は、またもや独断で、原発の輸出を突然停止させようとしているのです。事故を起こした原発は、70年代に製造された第一世代のモデルであり、40年を経過した現在では、第3世代プラスまで進化しています。つまり、今日の原発は、旧式よりも遥かに安全であり、事故を起こしにくい設計になっているのです。ベトナムもトルコも、日本国の高い原子力技術に期待しており、ロシア、中国、韓国などより、安全な原発を提供できることは疑いありません。最近では、エストニア原発の建設交渉権を日立が獲得しています。40年かけて蓄積されてきた原子力技術は、貴重な財産でもあります。管首相は、企業や技術者たちの努力やその価値を全く無視して、またもや自国を破壊しようとしているようです。今度は、輸出相手国もあることですから、国際的な責任問題ともなりかねません。

 首相に原発輸出を禁じる権限があるとも、原発の輸出禁止を定める法律もあるとは思えませんので、受注を予定している企業は、もし、輸出がストップされた場合、損害賠償の請求を検討してはどうかと思うのです。

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