時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

核燃料サイクルはエネルギー問題と核廃棄物処理の切り札

 菅首相は、脱原発の一環として、高速増殖炉もんじゅ廃炉を示唆しているそうです。しかしながら、核燃料サイクルのプロジェクトを進めなくては、核廃棄物の全体量は減りませんし、廃棄物からさらなるエネルギーを取り出すこともできなくなります。

 高速増殖炉保有している国は少なく、もし、このプロジェクトが成功すれば、日本国のエネルギー資源不足の問題は、大きく緩和されます。何故ならば、軽水炉で生じた核廃棄物からプルトニウムを生産し、それを燃料としてリサイクルすることができるからです(プルトニウムは、核兵器の原料でもあるため、反対する人々もいる・・・)。ロシアでは、既に稼働中であり、中国では、実験用の高速増殖炉が稼働を開始したとする報告もあります。このことは、河野議員のように、核サイクルは既に失敗した、と決めつけることはできないことを意味しています。

 核燃料サイクルとは、エネルギー問題と放射性廃棄物の処理問題を同時に解決できる、一石二鳥の技術です。日本国のもんじゅは、この技術の先端を走っており、原子力技術は、将来、直面するであろう問題に対する切り札でもあるのです。そうであるからこそ、菅首相脱原発路線は、単なる日本国弱体化政策にしか見えないのです。

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