時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

原発を受け入れてくれた地元に感謝こそすれ

 脱原発派の批難の矛先は、原発のお膝元である地元にも及んでおり、原発マネーによって汚染されているといった論調も見受けられます。麻薬のように補助金漬けになっていて、原発に反対できないと・・・。

 しかしながら、安全神話があったとは言え、リスクがないとは言い切れない原発を受け入れてくださった地元に対して、多額の資金が支払われるのは、当然のことなのではないかと思うのです。もし、原発を抱えている地元の住民の生活や行政サービスのレベルが、他の自治体よりも低いとなりますと、それこそ、日本国政府は、リスクに見合った見返りを払っておらず、リスクだけを押し付けたということになります。原発の地元が経済的に恵まれていることは、正当な配慮の証しであり、それ自体は、批難されることではないように思うのです。

 都会で生活している人々や産業界は、地元の人々が背負ってくださっているリスクの見返りを、感謝の表現手段として、税金や電力料金に上乗せして支払っていることになります。地元の人々を道義的に攻めることが、脱原発派の作戦なのでしょうが、こうした批難は、地元の人々を板ばさみにし、苦しめるだけなのではないでしょうか。

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