時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

わずか4日の国会―民主党政権の議会軽視

 議会制民主主義の母国であるイギリスでは、絶対王政期に至ると、国王が議会の開会数を減らしたため、ピューリタン革命と名誉革命の二つの内乱に向かうことになりました。民主党政権におけるわずか4日の国会にも、民主党の独裁志向の性格がよく現れています。

 日本国憲法でも、国会は、国権の最高機関と定められており、政治は、議論を尽くして進めるべきことは言うまでもないことです。大震災のみならず、超円高やエネルギー問題など、国会を舞台として徹底して話し合うべき課題は、山積しております。にも拘わらず、民主党は、会期を4日間に限定することで、逃げの一手で野党の追及をかわし、政治権力を独占しようとしているように見えるのです。このことは、反面、民主党が、議会運営に自信がないことの裏返しでもあります。国会で質問されても、まともに応えられないことが多いのでしょう。

 野田政権は、発足に際して、野党の意見にも耳を傾けると発言していましたが、この言葉も、今では虚しく響きます。議会軽視の政権こそ、民主主義への重大な脅威であることを、忘れてはならないと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>