時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

九電問題―枝野経産相は6重苦脱却のために仕事を

 ”やらせ問題”をめぐって、枝野経産相は、第三者委員会の報告を取り入れなかった九州電力に対して、再稼働の許可を与えないという方法で、圧力をかけていると報じられています。ところでこの態度、経産相の使命から逸脱していると思うのです。

 経産相の使命とは、自国の経済と産業を安定的に発展させることにあることは、言うまでもないことです。現在、我が国の産業は、電力不足と電力料金高に苦しんでおり、直面する”6重苦”の一つに数えられてもいます。経産相が、本来、優先して採りかかるべきことは、この問題を解決することであり、原発の再稼働は、有力、かつ、現実的な解決方法でもあります。対策をを急ぎませんと、産業の空洞化は悪化の一途を辿りますので、時間との闘いなのです。このように考えますと、”やらせ問題”は、原発の再稼働とは切り離すべきですし、許認可を盾にして、電力会社を自らの意に添わせようとする経産相の態度は横暴な権力の濫用にも当たります。

 そもそも、第三者委員会の委員長であった郷原氏は、以前から民主党との繋がりがあり、中立的な人物とは言い難い側面もありますので、経産相が、殊更にこの件に拘るのは、個人的な思い入れがあるからかもしれません。枝野経産相が、自らの政治的なイデオロギー(脱・反原発?)を優先し、経産相としての仕事を後回しにしているとしますと、一川防衛大臣と同様に、優先順位を間違えていると思うのです。

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