時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政治家は必ずしも国民の豊かな生活を望まない

 日本経済は6重苦にあるとの指摘がありながら、政府が打ち出す政策は、さらに7重苦、8重苦と、追い打ちをかけるようなものばかりです。最近、地方自治体も含めて、政府、あるいは、政治家というものは、豊かな国民生活など、望んでいないのかもしれないと疑うようにもなりました。

 国民の多くは、先入観として、政府は、国民生活の向上に努めるものであると、思いこんでおります。しかしながら、ジョージ・オーウェルの『1984年』に登場する近未来の国では、政府は、巧妙に国民を貧しい状態に置いています。その理由は、国民が貧しい方が、政府は、全体をコントロールしやすいからです。つまり、自由な活動によって国民が経済力をつけ、自立的な生活を送ることは、全体主義国家にとりましては、体制維持に関わる脅威なのです。

 小説の中でのお話でありながら、この小説は、全くの創作ではなく、そのモデルは旧ソ連邦でした。今日でも、北朝鮮は、特異な独裁体制を維持するために、国民貧窮化政策を実行しています。我が国でも、選挙では、”国民の生活”を連呼しながら、現実は真逆なのですから、背信的な思想に、政治家の多くもまた、毒されているのかもしれません。

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