時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

電力危機と国の安全宣言―国家の危機なのか

 大阪市の橋下市長は、藤村官房長官との会見で、大飯原原発の再稼働問題について、再稼働を進める政府に対して、厳しい口調で批判したと報じられています。国の安全宣言は、国家の危機と…。

 しかしながら、電力危機(供給不足と電力料金の値上がり)と政府の安全宣言とは、どちらが本物の国家の危機なのでしょうか。電力危機は、迫りくる目下の危機ですが、原発の安全性については、今後、自然災害が発生した場合に、不運にも原発が事故を起こす場合の危機です。危機の発生確率が全く違うことは以前にも何度か指摘したのですが、橋下氏は、確率の低い後者の危機こそ、国家の危機と主張しているのです。橋下氏はソフトバンクの孫氏とも交友関係にあるそうですが、昨日は、太陽光の買い取り価格が1キロワット時42円という高値に設定する方針とも伝わり、7月に再生エネ法が施行されますと、さらなる値上がりが待っています。節電令ともなれば、大阪経済の地盤沈下と生活レベルの低下は必至です。

 橋下市長は、国民は騙されるな、と叫んでいるそうですが、国民を騙しているのは、橋下市長なのではないかと思うのです。

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