時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

再生エネの買い取り価格決定は国民無視

 最終決定ではないものの、経産相の「調達価格等算定委員会」は、再生エネ法の7月の施行を前にして、注目されていた太陽光発電の買い取り価格を決定したと報じられています。1キロワット時42円ということですので、かなりの高額です。

 そもそも、この「調達価格等算定委員会」のメンバーはわずか5名であり、第三者機関といえども、政府が人選するのですから、決して中立でも公平でもありません。当委員会の委員長は、大阪市の「エネルギー戦略会議」の座長も務めており、再生エネ普及推進の旗振り役でもあります。買い取り価格は、市場の需給の動向とは無関係ですので、普及優先の、政治的な価格です。しかも、高値で利益を得るのは事業者とパネル納入業者だけであり、日本企業が調達先になるかどうかも分からないのです(高値の説明は、割高の日本産パネルでも採算が合うようにとのことですが…)。加えて、普及優先となりますと、発電効率の低い状態での普及が進み、国民と経済の負担が長期化しますし、電気の質も低下します。

 委員会での決定は、経産相が承認しただけで、本決まりとなるそうです。一体、誰が、このような非民主的な手続きを考え付いたのでしょうか。

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