時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

反原発主義者―他者の苦境を理解しようとしない人々

 本日、北海道の泊原発を最後に、全国の原発が停止することになりましたが、反原発派の人々は、諸手を挙げて歓迎しているようです。こうした人々に対して不思議に感じることは、原発停止によって苦境に陥る人々に対して、全く、理解をしようとしないことです。

 中には、早期の再稼働を望む原発の地元の方々までを、”利己的な恥知らず”と罵るブログ記事まであります。しかも、罵倒することが勇気ある事のように称賛されているのですから、自己陶酔としか言いようがありません。その一方で、原発が再稼働されませんと、これから日本経済は、負の連鎖に襲われます。電力料金の値上がりのみならず、国際競争力と産業力が衰えるのですから、職を失ったり、貧困に陥る国民も少なくないことでしょう。原発の地元ともなりますと、即、直接的な影響が出ます。こうした人々に対して、反原発主義者の人々は、何とも思わないのでしょうか。普通は、損害が確実に発生する場合には、本当にこれでよいのか、自問するものです。

 反原発主義者に対して抱く一種の嫌悪感は、こうした心ない、徹底した自己中心主義の精神が前面に現れていることに起因しています。自らは、正義を主張しているつもりなのでしょうが、他者の苦境を省みない独善は、他者に不幸を強いることになるのではないでしょうか。

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