電力危機テロ論争

　大阪市統合本部で顧問を務めている元経産省官僚の古賀茂明氏が、関西電力が”停電テロ”をしかけていると発言したことが、マスコミ等で大きく報じられています。関電側は否定しており、事実ではないようですが、電力危機に関しては、政府もまた、テロ的な手法を用いたのではないかと思うのです。

　今日、全原発停止という事態を招いたのは、菅前首相が、突然に、浜岡原発の停止を要請したことに始まります。法的な根拠がないにも拘わらず、首相は、中部電力側が拒否できない状態に追い込み、強引に停止させました。その際に、首相は、利害関係者と調整を図った形跡もなく、また、事後的な対応策を準備していたわけではありませんでした。その後は、ストレステストの実施を打ち上げ、遂に、全原発が再稼働できない状況に至ったのです。菅前首相が残した電力危機問題は、未だに日本国に重くのしかかっています。

　産業や国民生活を無視したこの突発的な行動は、テロリストと共通しております。国民のみならず、国会での議論や合意もなく、また、充分な対策もないままに、即、実行に移したのですから。こうした実力行使的な手法は民主的とは言い難く、政府もまた、大いに反省すべき点ではないかと思うのです。

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