時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党の自己崩壊

 民主党政権が成立して以来、日本国の政治は、あらゆる物事において筋が通らなくなりました。というよりも、何か、おそろしく”ちぐはぐ”なのであり、ついに、それは、民主党の自己崩壊を招くことになりそうです。

 政権交代の立役者とされ、民主党マニフェストを起草した小沢氏は、小沢一派を率いて離党することを決意したそうです。その表向きの理由は、野田総理増税路線に反対し、国民のための政治を実現するため、とのことですが、ここにも、救い難い”ちぐはぐ”さがあります。何故ならば、増税の原因を造った張本人が、小沢氏なのですから。有権者の支持を集めるために、小沢氏は、マニフェストに財源を明記することなく、子ども手当や高校の無償化など、”ばらまき政策”を列挙したのです。政権交代を実現するために、増税を不可避にした人物が、増税に反対して、当の政権から去ってゆく・・・。これほど、”捻じれた”展開も珍しいのではないでしょうか。

 もっとも、表面に見える”捻じれ”は、民主党の裏面が明らかになれば、あるいは、”筋が通っている”のかもしれません。つまり、背景を含めた権力闘争として見る方が、はるかに、この展開は、説明が付くかもしれないのです。日本国の政治の再生と復興とは、無意味な権力闘争に振り回されず、統治機能を誠実に果たす、地に足のついた政治を実現することなのではないかと思うのです。

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