時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

一票の格差問題―被選挙権にも注目を

 本日、最高裁判所において、参議院選挙における一票の格差問題に関する判決が下されました。格差が6.59倍となった1992年の参議院選挙は、違憲状態にあったと。

 選挙における一票の格差の是正は、国民の政治的な平等の実現に向けた重要な課題なのですが、一票の格差問題の解消を以って、選挙にまつわる全ての民主主義の問題が解決したと思い込むことも、また危ういのではないかと思うのです。現実には、人口比に従って議席配分を変えたとしても、今日の政治の惨状が、劇的に改善されるとは思えないのです。政治家の質の低下は、選挙権よりも、むしろ、被選挙権のあり方に起因しているのであり、選ぶ権利面を改善したとしても、もう片方の選ばれる権利面において、有能な政治家選出の仕組みを欠いているとしますと、前者の効果は限られてしまいます。民主党に至っては、3分の2が帰化系の議員とも噂されており、一般国民との人口比からしますと、過剰代表であることは明白です。被選挙権、つまり、政治家となるチャンスにおいて著しい偏りがある場合には、選挙権の平等は無意味となるのです。

 帰化系の国民の方が、政治家に選出されやすい状況は、明らかに異常ですし、出身国の利益のために日本国の政治権力を利用する可能性も否定できません。とかくに、一票の格差が注目の的となりますが、むしろ、急ぐべき改革とは、今日の政治混乱の原因となっている被選挙権における閉鎖的なシステムなのではないかと思うのです。

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