時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

対馬の文化財盗難事件-韓国は窃盗を保護するのか

 報じられるところによりますと、昨年10月に、対馬の海神神社や観音寺から仏像などを盗んだ韓国人容疑者が、韓国の警察当局に逮捕されたそうです。ようやく、対馬に無事に文化財が戻ってくるものと喜んだのもつかの間、返還されない可能性もあるというのです。

 国の重要文化財である海神神社の「銅造如来立像」は、8世紀に新羅で、長崎県有形文化財として指定された観音寺の「観世音菩薩坐像」は、14世紀の高麗で造られたと推測されています(文化財が外国伝来であることは世界中でよくあること)。このため、韓国政府は、日本から略奪されたものであるかどうか、返却に先だって鑑定に付すそうなのです。合法的に入手し、日本国で保管されてきた朝鮮王室儀軌等さえ(20世紀の出来事…)、略奪されたと主張して返還を求めた韓国のことですから、今度もまた、鑑定結果と称して、何を言い出してくるか分かりません。また、窃盗団が、これらの仏像を韓国に搬入できたのも、釜山の通関が”贋作”と鑑定したためです。一般の観光客が、仏像の模造品を持ち歩いていること自体が不自然であり、この通関の鑑定も怪しい限りです(共謀では…)。何れにしましても、韓国人による日本国の文化財窃盗には、目に余るものがあります。

 韓国の裁判所も、日本国からの文化財窃盗に関しては、早期の時効を認めるなど、あの手この手で返還を阻止しようとしているとも伝わります。こうした韓国側の行為は、国ぐるみでの窃盗の容認に他なりません。否、自国民の外国での窃盗と国内持ち込みを保護しているとさえ言えます。日本国政府は、韓国政府に対して、毅然とした姿勢で窃盗の返却を要求しませんと、対馬壱岐のみならず、日本全国から、貴重な文化財が略奪されてしまうと思うのです。

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