時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

命を捨てても憲法第9条を護る?

 憲法改正反対論者の人々は、憲法第9条がなくなれば、日本国は戦争ができる国になり、子ども達も戦場に行かされると訴えています。”私達は、子ども達の命を守らなければならない”と、声を張り上げているのです。

 一見、”命の大切さ”を訴える善意の主張に聞こえるのですが、この主張、倒錯していると思うのです。政府の役割の一つは、外国からの侵略や攻撃に対して、国民の命を護ることです。憲法において、防衛という重大な使命の遂行に制限が加えられておりますと、最悪の場合、政府は身動きがとれなくなり、無辜の国民を見殺しにせざるを得なくなります。軍隊によって国民が護られているという厳粛な事実を無視しますと、国民の命が危なくなるのです。子ども達の命も含めて…。

 この点に鑑みますと、憲法改正反対論者の人々は、国民に対して、”命を捨てても憲法第9条を守れ”と説いているようなものです。果たして、国民に死を迫るこの態度は、正しいのでしょうか。

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