時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

戦後の満州・朝鮮半島で何が起きたのか

 歴史とは、そのありのままを残さなければ、教訓として後世に活かすことができなくなるものです。たとえ、目を瞑りたいものであっても…。

 日教組教育の影響もあって、戦後、日本国民の多くは、近現代史を自国が加害者=悪者であり、周辺諸国に被害を与えた歴史として教えられてきました。無防備な民間人の命が失われたとしても、戦争末期の都市空襲も原爆の投下も、あたかも、その罪に対する報いとする見方も少なくなかったのです。そして、こうした自虐史観の陰に隠れて、日本人の誰もが口にせず、そして、国際社会においても、人知れず葬り去られそうになった事件が、今日、ようやく表で語られるようになりました。最近、北朝鮮が、日本人遺骨の件を言い出しましたが、アメリカの教科書の副読本として採用されてきたSo far from the banboo groveが、遂に、今月末に、日本語版としても出版されるそうです。いささか気になる部分もあるのですが、大陸からの引き揚げ者の証言により、断片的にしか伝わっていなかった戦後の満州朝鮮半島での惨事が、この本では、リアルに描写されております。日本人大量虐殺の凄惨な場面を含めて…。

 この本は、日本国民に衝撃を与えるものと予測されるのですが、政府、そして、近現代史の研究者もまた、戦後の満州朝鮮半島で、一体、何が起きたのか、徹底した調査を行うべきではないかと思うのです。今であれば、証人となる人々も存命であり、資料も数多くの収集できるはずです。後世の日本国民に事実を伝えることは、今に生きる人々の責任でもあると思うのです。

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