時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国の集団的自衛権行使容認をめぐる韓国の挙動不審

 集団的自衛権の行使に向けた憲法解釈変更について、中国や韓国からは懸念の声が上がっていると報じられています。ここで注目を要する点は、中国のみならず、韓国も否定的な立場にあるということです。
 
 日本国内には、集団的自衛権行使容認によって、朝鮮半島有事に際して自衛隊が韓国を援けることだけは避けたい、とする空気があります。一方、アメリカは、第二次朝鮮戦争にあっても、第一次朝鮮戦争と同様、あるいは、それ以上に日本国の支援を頼みたいところでしょうし、韓国にとりましても、対北勝利が第一の目的であるならば、日本国の軍事支援は望ましいはずです。韓国が、日本国の集団的自衛権の行使に難色を示している理由としては、これまでは、日本国の軍隊が朝鮮半島に上陸することに対する嫌悪感が挙げられていました。しかしながら、こればかりが理由とは言えないようです。韓国の反対姿勢は、近年の急速な対中接近によって、韓国の立ち位置が中国寄りへと移行していることと関係している可能性があります。
 
 韓国は、将来における中韓同盟の成立を睨んでいるからこそ、日本国に対しても、不審な挙動が目立っているのではないでしょうか。日本国の集団的自衛権の行使をめぐる韓国の態度は、図らずも、東アジア情勢の変化を示しているのではないかと思うのです。
 
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