時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

カジノ法はパチンコの失敗に学び成立断念を

 カジノ法は、今国会では採決を見送るものの、年内にも成立の見通しと報じられています。日本国の経済戦略策の一環なそうですが、カジノでは、経済は成長しないのではないでしょうか。
 
 カジノによる経済効果は、数兆円とも試算されていますが、カジノという博打に可処分所得の費やされるのですから、その分、他の物品やサービスの消費は減少します。一般の消費財に対する家計から支出が減り、ギャンブルの方に向かうとしますと、健全な産業の方がマイナス影響を受け、日本経済の不健全化が強まるのです。もっとも、カジノ支持者は、外国からのカジノ客の訪日による経済効果を挙げるかもしれませんが、カジノ目当ての不良外国人が増えたのでは治安が悪化し、その対策だけでも費用がかかります。また、治安の悪化により、一般の日本人に犯罪被害が発生するのでは、やはりマイナスと言わざるを得ないのです。加えて、個人破産者も増えるでしょうから、経済効果とされる数兆円を上回る経済マイナス効果が生じる可能性もあります。
 
 パチンコは、政府が長年野放しとしてきたために、日本国の安全保障や治安をも脅かす深刻な病巣となってしまいました。パチンコは、最盛期には20兆円産業とされながらも、日本経済や一般の国民生活の向上には然したる貢献はしていません。パチンコの失敗に学び、賭博解禁となるカジノ法も、先を見越して断念する方が賢明ではないかと思うのです。
 
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