時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

解散総選挙-最も戸惑うのは国民では

 マスコミ等の報道によりますと、衆議院解散総選挙は既定路線かのようです。この解散総選挙で、自民党の方向性は今一つはっきりとはしていません。
 
 2009年に自民党から民主党へと政権が交代した原因の一つは、保守党であったはずの自民党中韓への接近を強め、国民の失望を買ったことにあります。特に福田政権時代には全方位外交を追求したため、国民の不安感も高まりました。こうした自民党への不信感が、総選挙にあって雪崩を打つかのうように民主党票を伸ばし、民主党政権を誕生させたのですが、今回の解散総選挙の背景にも、党内人事の親中派登用、福田氏の日中交渉、公明党との連携、谷垣氏や二階氏主導の選挙采配など、中国シフトという政権交代以前と似通った現象が観察されます。国民の期待に反し、民主党政権時代が最悪であったため、今度ばかりは民主党に票が大量に流れるということにはならないのでしょうが、見渡す限り親中派政党では、国民は、選択に戸惑うばかりです。
 
 国民の選択肢が狭められている現状は、香港の行政長官選挙に際しての立候補者制限問題とも共通しております。自民党の圧勝予測が見られないのも、この不透明な状況が影響してるのではないでしょうか。
 
 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。