時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政権批判の受け皿は共産党?

 マスコミ各社の選挙結果の予測では与党優勢なのですが、政権に対する批判票が、民主党といった野党ではなく、共産党に流れるとする憶測があります。
 
 共産主義体制の失敗は、旧ソ連邦の崩壊のみならず、一党独裁体制を堅持している中国によって、現在進行形で示されております。民主党政権に対する幻滅から、悪夢が蘇るのを怖れて共産党を選択する有権者も少なくないのかもしれませんが、思想としての共産主義が、人類の理想とはほど遠いことを考慮しますと、共産党の躍進予測には不安を感じずにはおられません。平等の実現を訴えながら、その実、出現するのは、共産党員の特権階級化と権力の独占を特徴とする究極の不平等体制なのですから。台湾や香港において、抑圧や弾圧を常とする共産主義体制に対する激しい抵抗運動が起きている矢先、日本国では、衆議院において共産党が大幅に議席を伸ばしたとなりますと、国際社会の潮流に逆行する奇異な現象ともなります。
 
 先にも、共産党員が激増したとの情報もあり、背後に控えいている中国の動きも懸念されます。共産党躍進の予測は、有権者を誘導するための、共産主義勢力による戦略的なプロパガンダなのでしょうか。
 
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