時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

公明党が自民党依存なのでは?

 昨日投開票された衆議院選挙では、公明党共産党議席を伸ばすという奇妙な現象が発生しました(何れにも親中政党…)。自民党が一議席減らしたことから、公明党の存在感が高まるとの予測がありますが、現行の制度では、公明党自民党に依存しているのではないでしょうか。
 
 創価学会の信者数(1100万人とされているが、実際には、250万程度らしい・・)を考えれば、小選挙区において、公明党議席を獲得することは、(1)相当の混戦になるか、(2)事前に政党間で選挙協力を行わない限り、不可能です。今回の選挙を見ますと、小選挙区における公明党議席獲得数は9議席であり、公明党の候補者が立候補した選挙区では、連立を組んでいる自民党は候補者を立てていませんので、(2)の方法によって議席を獲得したことになります。言い換えますと、9議席は、自民党からのプレゼントなのです。一方、小選挙区制では、一強多弱の状態では、圧倒的に優位にある自民党は、公明党の組織票の協力が無くても議席を獲得することは容易です。自民党公明党依存度よりも、公明党自民党依存度の方が、遥かに高いのです。
 
 関西の選挙区では、公明党共産党の一騎打ちとなった選挙区もあり、これらの選挙区に至っては、与党間のみならず、与野党間の”談合”さえ伺えます。香港の行政長官選挙では、どの候補者を選んでも親中派となる制度改革が民主派による占拠を引き起こしましたが、日本国もまた、同様の問題を抱えております。少数の新興宗教団体が過剰に代表される現状は、民主主義の原則に反しているのではないでしょうか。
 
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