時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マスコミは反社会組織?

 今年の世相を見ますと、例年になく詐欺的な事件が多発しており、社会の信頼性が根底から問われる年でもありました。通常は、反省すべきとして、社会の全体の信頼性を高める方向に動くものですが、マスコミは、逆方向に向かっているようです。
 
 ネットニュースによりますと、マスコミの中には、知名度や世間の関心の高さから、佐村河内氏や小保方氏に対して番組出演を企画している社があるそうです。しばしば、日本国のマスコミでは、不祥事や犯罪などが発覚した芸能人であっても、一端は出演を見送るものの、ほとぼりが冷めた頃に平然と復帰させる傾向にあります。心から反省した人を許すのは寛容の美徳なのですが、佐村河内氏や小保方氏については、本人の口からは反省の弁は一向に聞こえてきません。小保方氏については、被害者とする擁護論もありますが、この事件で上司であった笹井氏が死を選び、かつ、不正行為が強く疑われております。こうした人々が、何事もなかったかのように、平然とタレントとして登場してくるとしますと、一般の視聴者は不快感を覚えるのではないでしょうか。あるいは、視聴者を騙そうとしているのではないかと、身構えるかもしれません。
 
 人々を欺く詐欺事件を起こしても、何のお咎めもなく、マスコミが持て囃すとなりますと、教育においても子供達に悪しき影響を与えます。有名になれば何でも許される、と考えるようになりますと、マスコミは、反社会的行為を助長することになります。仮にテレビ番組として当事者の出演を企画するならば、事件の真相を追求するノンフィクションのドキュメンタリーとして制作すべきと思うのです。
 
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