時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国土交通大臣ポストの公明党指定席化は問題では

 本日、第三次安倍改造内閣が発足し、新たな閣僚の顔ぶれも揃いました。留任のポストも多いのですが、近年、顕著となっているのは、連立を組んでいる公明党の閣僚ポストに固定化の現象が見られることです。

 今般の内閣改造でも、国土交通大臣のポストは公明党石井啓一氏が留任しています。前任者は太田昭宏氏であり、氏も同じく公明党出身です。二代続けての公明党大臣であり、太田前大臣の就任が2012年12月ですので、3年半以上に亘って公明党が当ポストを占めてきたことになります。

 国土交通省とは、主としてインフラ整備などを管轄しますので、最も利権と結びつきやすい省庁の一つです。また、海上保安庁をも所掌しており、海洋の警察活動をも担っております。公明党が、創価学会という一民間宗教団体を母体としていることを考慮しますと、国土交通省のポストが公明党の指定席化しますと、一般の関連企業が不利益を被ったり、入札や事業の発注において不公平な扱いを受ける可能性があります(公的利権と一宗教団体との癒着や創価系企業の優遇…)。また、創価学会は特に中国との関係が深く、尖閣諸島近海での中国公船の活動を考えますと、海上保安庁の取り締まりが甘くなるかもしれません。

 ”権力は必ず腐敗する”との格言通り、公明党国土交通大臣の椅子を長期にわたって独占しますと、やがては腐敗を招くものです。やはり、閣僚ポストは敢えてシャフリングを行い、公権力の私物化やポストの固定化による淀みができないよう、常に風通しをよくしておくべきではないかと思うのです。

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