時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

イルミナティー・イエズス会と「豚の頭」:宗教ロンダリング問題

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。イルミナティーの起源がイエズス会にあり、イエズス会の思想的源流にイスラム教が流れ込んでいることは、「マラーノ」がスペイン語で「豚」を意味していることによっても補われます。

 6月17日付本ブログにて、マラーノの語源をめぐり、「イスラム教の特徴である豚を食することをタブーとする慣習は、イベリア半島ではユダヤ教徒の慣習ともなっていた」からであると述べました。このことは、昨日指摘いたしましたように、マラーノは「隠れイスラム教徒の隠れユダヤ教徒の偽キリスト教徒」であり、もとを正せば、隠れイスラム教徒をも包摂していたからと推測されます。宗教ロンダリングの行き着いた先が「偽キリスト教徒」ということになり、その代表が、イエズス会内の親フランシスコ派であるということになるでしょう。
 
ところで、本年7月7日日付本ブログにて、西暦1945年、第二次世界大戦末期に、ウィリアム・ゴールディングによって著わされた『蝿の王The Load of the Flies』という英国の小説に登場するジャック・メリドゥーという非文明礼賛の少年は、イエズス会系の孤児院の出身者を象徴していると述べました。この小説のタイトルの「蠅の王」の王とは、何物であるのかと言いますと、「豚の頭」なのです。すなわち、ジャックは、教会で育ったにもかかわらず、秘かに信仰しているのはイエスではなく、「豚の頭」であることになります。この小説は、ジャックを「豚の頭」に喩え、その頭に群がる蠅の問題をテーマにしているとも考えることができます。
 
そして、イエズス会は、当初「イエスの軍団(Compania de Jesus)」と称されており、キリストを唯一の「頭」とし、かつ人類のあらゆる部分の人々を一つの信仰の下に集めるため、一切の異端を認めない新しい教団であったそうですが(『インド・ユダヤ人の光と闇』頁46)、イグナティウス・ロヨラが秘かに信仰していたのは、イエスではなく、「黒マリア」でした。イエズス会とは、「黒マリア」を「頭」とした独裁軍事体制であることになります。
 
イエズス会のこうした特徴とマラーノが「豚」という意味である点を考えあわせますと、この小説は、イエズス会イルミナティー)の正体が、隠れイスラム教徒をも含む”ユダヤ人”であり、しかも暴力や洗脳による世界支配を狙っていることを看破していると言うことができるのです。

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(続く)