時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ロスチャイルド家とイエズス会の結託

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。大航海時代の幕開けの時期、15世紀末から16世紀初頭にかけての時期に、組織の国際ネットワーク化にいち早く成功したのはテンプル騎士団であり、イエズス会はその後出でありました。やがて、イエズス会テンプル騎士団に取って替ったことは昨日指摘いたしましたが、その背景には、金融業の世界展開を狙うロスチャイルド家の画策があったと言うことができるかもしれません。
 
テンプル騎士団の国際金融・銀行としての側面は、ロスチャイルド家にとりまして、ぜひとも取り込みたい(略取したい)機能であったと考えられます。しかしながら、テンプル騎士団は、キリスト教としての性格が強かったことから、テンプル騎士団を駆逐、替って‘黒いユダヤ人’系のイエズス会に、国際金融・銀行組織ネットワークをつくらせたのではないか、と推測することができるのです。昨日、放送されたヒストリーチャンネルの『テンプル騎士団と海賊の財宝』は、この点を補っております。テンプル騎士団は1722年にインドのゴアにあった本部を閉めて、インド・アジア地域から撤退しております。その理由は、疫病などによるとされていますが、その後、英国などが、この地に進出している点を踏まえますと、別の理由があったと推測することができます。1720年代頃から、ロスチャイルド家が、勢力を拡大させていることは偶然では無く、おそらくは、ロスチャイルド家は何らかの謀略を用いて、テンプル騎士団の国際ネットワークを壊滅させ、かわってイエズス会に国際ネットワークを構築させたのではないか、と推測することができるのです(ゴアから撤退した際に、テンプル騎士団は、その主要な財宝を海賊に奪われている)。英国によるインド進出の背景にも、ロスチャイルド家があった可能性も指摘することができます。
 
そして、ネイサン・ロスチャイルドは、1776年に、イエズス会士であったと考えられるヨハン・アダム・ワイズハウプトJohann Adam Weishauptイルミナティーを結成させ、いよいよ、世界支配への一歩を踏み出したと考えられるのです。このように考えますと、なぜ、イルミナティーを構成する主要勢力が、ロスチャイルド家イエズス会であるのか、その理由が説明されえることになります。

 

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(続く)