時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

煙突清掃員がなぜドイツ軍の偽大尉に化けたのか

 本日も、古代史・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。ヴィリー・ヘロルトWilli Herold1925911 - 19461114日)という『小さな独裁者DerHauptmann』のもととなった実話の偽ドイツ軍大尉がイルミナティーのメンバーであった可能性は、ヘロルトの以下の経歴によっても推し量ることができます。
 
Wikipedia(日本語版)によりますと、「1925年、ザクセン州ルンツェナウにて、屋根ふき職人の息子として生を受ける。1932年から1940年までは国民学校に出席。1940年から1943年までは技術学校(Technische Schule)に出席し、煙突清掃員としての訓練を受けた。逮捕後に彼自身が語ったところによれば、この時期には必須演習への無断欠席のためヒトラーユーゲントを追放されたという。194366日、国家労働奉仕団(RAD)からの招集を受け、占領下フランスにて大西洋の壁の建設工事に従事する。911日にRADを除隊し、930日から徴兵され兵役に就く。タンガーミュンデに駐屯する空軍降下猟兵連隊にて訓練を終えた後、イタリア戦線に派遣され、ネットゥーノやモンテ・カッシーノなどを巡る激戦に参加した」そうです。
 
まず、注目されるのが、煙突清掃員であったことです。当時のヨーロッパの煙突清掃員には、ポーランドの出身者が多かったそうです。ポーランドには、セファルディ系のユダヤ人が特に多数居住しておりました(オランダ経由の移住者が多かったようです)。白人が大多数を占めるヨーロッパにおきまして、煤だらけになる煙突清掃員は、セファルディー系の「黒いユダヤ人」が、褐色の膚、すなわち、「黒いユダヤ人」であることをごまかすためには好都合であったはずです。このことから、煙突掃除婦は、セファルディー系の人々が就く職業であったのかもしれないのです。
 
さらに、煙突清掃員は、職業柄、他人の家に煙突から入り込む術を習得していたはずです。煙突から侵入して、ターゲットとなる家の見取り図の作成や、家内の秘密や会話なども盗聴できたはずであり、スパイや工作員として雇用されやすい条件を備えていたことになります。ヒトラー政権下の技術学校(Technische Schule)は、煙突清掃員の養成を表看板に掲げながら、裏では、スパイや工作員を養成していたとも推測することができます。すなわち、技術学校(Technische Schule)とは、スパイ養成学校であったかもしれないのです。
 
こうした点からも、へロルトは、イルミナティーのメンバーであり、イルミナティーからの命令に従い、偽大尉となって偽部隊を組織し、ヒトラーにとって都合の悪い人々、すなわち、①ヒトラーが本当は「黒いユダヤ人」の国際組織であるイルミナティーのメンバーであること、②ドイツ人を騙して第二次世界大戦を起こしたこと、そして、③その真の目的が文明人たるヨーロッパ人の大量虐殺であることに気付いている軍人や民間人を、あたかも「カルマニョール」のように殺戮していったと考えることができるのです。

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(続く)