時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

東京裁判より酷い河野談話

 ニューヨーク州議会では、”慰安婦”問題について、日本国に謝罪を求める決議案の提出手続きが進んでいるそうです。しかしながら、河野談話とは、”勝者の裁判”とも評された東京裁判よりも、はるかに酷いと思うのです。

 この酷さは、司法手続きに照らしてみますと、よく理解できます。第1に、被告とされるのは日本国ですが、通常、如何なる被告人にも弁護の機会が与えられます。ところが、この件に関しては、日本国は、一方的に裁かられる立場に置かれています。東京裁判では、日本国側にも、形式的であれ、弁護人が付されました。第2に、裁判官は、被害を主張する原告側が努めており、裁判の中立・公平性は、無視されています。東京裁判でさえ、表面的ではあれ、公平な司法手続きを装っていました。第3に、判断材料となるのは、原告側の証言のみです。河野談話は、いわば、”自白”になるのでしょうが、その背景には、韓国側の要求があったのですから、自白の信憑性は極めて低いものと言わざるを得ません。東京裁判では、当事者や関係者の証言やのみならず、証拠書類も収集されています。

 このことは、日本国が、現在、東京裁判よりも不公平な政治裁判にかけられそうになっていることを意味しています。この点をきちんと政府が説明し、抗議をしませんと、特定の国の”歴史認識”に反すると言うだけで、日本国は、犯罪国家に仕立て上げられてしまうと思うのです。

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