時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ギロチンla Guillotineもイルミナティーの象徴か

今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。イルミナティーによって崇拝されている「バフォメットBAPHOMET=悪魔」が、女神ソフィアと重なり、イエズス会の秘かに信仰する「黒マリア」のことでもあることは、昨日指摘いたしました。このことは、イルミナティーによってフランス革命が‘国政の改革’から‘人類の非文明化・動物化による世界支配’へとその目的地が変えられた際に、ろくな裁判も行わずに罪無き人々を次々に殺害するためにジャコバン政権によって用いられた「ギロチン」という、フランス語では「ギロティーla Guillotine」という女性名詞で呼ばれていた処刑道具の乱用問題に窺うことができるかもしれません。
 
ディケンズは、『二都物語A Tale of Two Cities』において、「ギロティーla Guillotine」について、以下のように表現しております。
 
――It (la Guillotine) was the sign of the regeneration of humanrace.  It superseded the Cross.  Models of it were worn on breasts from whichthe Cross was discarded, and it was bowed down to and believed in where the Cross was denied.
 
ギロティーヌ(ギロチン)は、人類種が刷新される前兆であった。ギロティーヌは、(キリスト教のシンボルである)十字架に取って替っていた。十字架が取り去られた後の人々の胸には、ギロティーヌの模型のペンダントが飾られていた。そして、十字架は否定され、人々はギロティーヌに頭を下げ、信仰したのであった。――
 
フランス革命の際に、キリスト教に取って替ったとされるのが、「ギロティーla Guillotine」信仰であり、「ギロティーla Guillotine」こそ、両性具有の「バフォメットBAPHOMET=悪魔」であり、イエズス会の「黒マリア」でもあると考えることができるのです。キリスト教の団体でありながら、イエズス会は秘かにアンチ・キリストであり、「黒マリア」を信仰していることは先に述べました。「ギロティーla Guillotine」を多用し、野獣のように罪なき人々を捕えては殺害してゆくヒューマニティーのかけらも無いジャコバン政権こそ、イエズス会が秘かに目標としていたアンチ・キリストの世界であると言えるでしょう。
 
ディケンズは、「ギロティーla Guillotine」についてこのように表現することで、イルミナティーによる人類の野蛮化・動物化が、人類史においていかに深刻な問題であるのかを表現したのかもしれません。ジャコバン独裁政権による「ギロティーla Guillotine」の多用は、ディケンズをして、イルミナティーの計画が成功しているかのように見せしめ、ディケンズは、英国においても、将来、同じようなことが起こることを心配したのでしょう(その後のフランス史は、イルミナティーの計画が必ずしも成功したわけではないことを示しています)。
 
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(続く)