時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ドイツのベビーブームは黒マリア信仰の呪い?

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。昨日、ドイツのベビーブームが、将来的にはドイツの実質的滅亡に繋がる問題について扱いましたが、この問題は、芥川龍之介の短編小説『黒衣聖母』から推測されてくる、イエズス会の黒マリア信仰の問題と関連しているように思えます。
 
イルミナティーの中心的勢力の一つであるイエズス会は、秘かに、黒マリアを信仰しており、この信仰の悪魔性は、①「災い転じて福となる」の逆に「福が転じて禍となる」、すなわち、最も底意地の悪い残忍な方法で祈願者の願いが成就させる点、②願いは成就されているように見えながら、実質的には成就されていない点、そして、③結果的に、御家断絶が導かれる点にあります。
 
黒マリア信仰の視点から、ドイツのベビーブームを眺めてみますと、黒マリア信仰の呪いが、ドイツにかかっているかのようです。ドイツにおける出生率の低さは、ドイツ国民にとりまして問題として意識されており、出生率の上昇は、ドイツ国民の悲願でもありました。従いまして、今般のベビーブームによる出生率の上昇は、一見すると、ドイツ人の願いが叶ったように見えます。しかしながら、昨日、述べましたように、この出生率の上昇は、移民を母親とする新生児の増加によることから、結果的には、将来的にドイツ国民に占めるドイツ人の割合が減少し、このまま推移すれば、確実にドイツ人はマイノリティーに転落します(ドイツという御家の断絶)。ドイツ人のマイノリティー化は、民主主義は数ですので、政治制度を介してドイツ人の国家喪失を意味することとなりましょう。このように、ベビーブームの危険性は、黒マリア信仰の①、②、③の特徴において説明することができるのです。
 
メルケル首相は、黒マリアなのでしょうか。そして、ドイツで起きた出来事は、日本国にとりましても、他人事ではないように思えるのです。

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(続く)