世界史上「迷惑な人」ベストスリーは誰?
本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。一昨日、NHKにて、エリザベス・テーラー主演の『クレオパトラ』という米国映画を放送しておりました。
この映画を観終わった際の私の率直な感想は、「やはり、クレオパトラは、世界史上における「迷惑な人」ベストスリーには入るのでは?」というものでした。第一位は、チンギス・ハンにおいて他はおりませんが、クレオパトラもかなり高い迷惑度です。
迷惑とは、国語辞典でひきますと「わずらわしくいやな思いにあうこと」であり、通常、人は、他者によって「わずらわしくいやな思い」を一方的にかけられてしまうことに対して、怒りや不快感を持ちます。こうした他者の怒りや不快感を理解しておりましたならば、他者に対する自分の行動が迷惑になるのか、否かを判断し、人は迷惑な行動を慎むものです。
ところが、他者の怒りや不快感をまったく理解することができないが故に、他人に迷惑をかける「迷惑な人」が存在しているのです。「迷惑な人」の特徴は、自らの野望・欲望を実現することのみを考えて行動し、こうした野望や欲望に巻き込まれた他者の不幸を顧みない自己中心主義にあります。クレオパトラの場合も、息子のカエサリオンをローマ皇帝の地位に就けたいという貪欲なまでの自己中心的な野望を持ち、その実現のために、多くのローマ人やエジプト人を死や不幸に追いやった点におきまして、かなりの迷惑度なのです。
古来、こうした「迷惑な人」を生み出す思想があり、それも、バビロニア系ユダヤ教であるようです。バビロニア系ユダヤ教は、マルクート神に犠牲を捧げてお願いすれば、どのような願い事でも叶えてくれるという教えですので、その信者は、「迷惑な人」になりやすいのです。
2018年10月7日付本ブログにて、「エリザベス・テーラーはイルミナティのメンバー?」と題して扱いましたように、1959年に当時27歳のエリザベス・テイラーは、ユダヤ教に改宗し、エリシェバ・ラケル Elisheba Rachel というヘブライ名を名乗ったそうです。テイラーはユダヤ教の神秘主義思想であるカバラにも傾倒し、ロサンゼルスのカバラ・センター Kabbalah Centre に参加しておりますので、‘ユダヤ教’と言いましても、バビロニア系ユダヤ教に改宗していたと考えることができます。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
(続く)