ソ連邦が連合国側に加わっていた不思議
本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。「昨日、民主・自由・法治主義VS全体・管理・独裁主義問題は続いている」と題して、民主・自由・法の支配VS全体・管理・独裁主義問題は古来からあり、「第二次世界大戦における連合国側の勝利も、民主・自由・法の支配の勝利を象徴する出来事として人類史上に位置付けられる場合も多いと言えましょう」と書きましたところ、読者の方から、「ん? 連合国側に民主・自由・法の支配ではない国もあったような?また、どのような国でも、国民をうまく言いくるめて使い捨てにしているような?」というコメントをいただきました。
こうした意見がある理由は、まずもって、連合国にはソ連邦が加わっていた点にあるのですが、まさにソ連邦が、民主・自由・法の支配の側に加わっていたことにこそ、イルミナティーの騙しのテクニックが如何に巧妙であるのかが見えてくると言うことができます。
かつて、そして今も、「進歩的知識人」と称されるソ連邦や中国共産党の親派がおります。全体・管理・独裁主義国家を支持しているにもかかわらず、「進歩的知識人」と称されたのか、その理由は、ソ連邦も中国共産党も、「労働者イコール国民による政権であるから民主主義国家である」、「資本家から労働者を開放したのだから自由主義国家である」、「法律があるから法の支配の国家」であると嘯いていたからであると考えることができます。すなわち、「民主主義」、「自由主義」、「法の支配」という用語をめぐって、別の定義付けを行いますと、全体・管理・独裁主義国家でも、民主・自由・法の支配国家ということになってしまうのです。真の意味で理性・知性的な人々が、民主主義、自由主義、法の支配を唱えた場合、それは、本当の意味での民主主義・自由主義・法の支配なのですが、イルミナティーの息のかかった「進歩的知識人」が、民主主義、自由主義、法の支配を唱えた場合、それは、定義の異なる「民主主義」、「自由主義」、「法の支配」であり、人々が、これらの「進歩的知識人」に従いますと、いつのまにやら全体・管理・独裁主義国家がもたらされてしまうことになるのです。そして、実際には必然的に全体・管理・独裁主義国家となってしまう社会・共産主義思想も、“理知的思想”に見えてしまうのです。
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(続く)