時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北朝鮮―自己改革者を選べない国の悲劇

 北朝鮮では、権力の継承をめぐり、粛清を伴う兄弟間の激しい争いが発生しているようです。まるで遠い昔の世界を見ているようなのですが、王位継承法もないのですから、この継承争いは熾烈を極めそうです。

 不思議なことに、北朝鮮という国は、核開発やミサイル開発を行い、それを、実験という形で国際社会に見せつけることには極めて熱心です。人工衛星の打ち上げ?を報じる北朝鮮テレビの画面を見ましても、尊大な態度のアナウンサーが、自国の技術力が高さを誇示するフレーズを並べ立てています。しかしながら、”世界に誇る”を連呼しながらも、自らの国の体制が、はたして世界に誇れるものなのか、考えたことがないようなのです。外面的で目に見える力にはことさら執着しながら、内面的で地道な努力が必要な自己改革にはまったく無関心なのです。

 北朝鮮のこのメンタリティーが変化しない限り、かの国の暴走は続くことになり、我が国のみならず、国際社会もまた危険な冒険主義に翻弄されることになりましょう。自己改革を断行できる後継者を選べないところとに、北朝鮮の悲劇があるように思えるのです。

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